
仕事やらプライベートやらでテンテコマイの毎日が続いている中で(色々と連絡が滞っております、ごめんなさい)、ふと気付くと、もうすぐ十二月。帰省シーズンが近づいて来ました。僕は大体新幹線で帰っているのですが、東京駅で「はやて」に乗り込んだ時からガラリと雰囲気が変わるのが大好きです。
東海道新幹線と東北新幹線が決定的に違うところ
例えば東海道新幹線の中は静かで、ビジネスの人が多くて、あくまで「ここは公共の空間だからね」という雰囲気で包まれています。でも、東北新幹線の車内は必ずといっていいほど子供とおかあさんの声がして、食べ物の匂いがして、湿気が少しだけ多いように感じます。東海道新幹線がおしゃれなお姉さんやサラリーマンが憩うスタバだとすると、東北新幹線は家族連れが集う回転寿し屋といった趣。なまりが混じった声も聞かれる賑やかな車内は、東北という場所が持つ文化・風俗をそのまま形にしているように思えます。
家族をあたため、また食べさせるために、家の中では暖房器具やガスコンロやお風呂から発せられるぬくもりと湯気が満ちます。北国であるほど寒さに油断しないので、暖房は強く、家の気密性は高く、夕げの匂いと蒸気で湿気ているものです。煮物やシチューやみそ汁、こたつ布団や壁紙や床敷きや家族自身、そんな色々なモノが各家庭独特の匂いを作っていて、思春期の学生なら「家は変な匂いがする!」なんていやがるところかもしれないけど、その匂いが安堵をもたらしていることにはまだ気付いていなかったりもします。
そんな空気が、東北新幹線には満ちています。
大宮までにいっぱいになった座席、徐々に田畑が目立つようになる車窓、仙台からまばらになる座席、そして八戸へ。車内アナウンスが鳴り、めいめいに荷物を下ろしている様子を見ながら、「この人たちも一年頑張ったんだなぁ」なんて思うと、駅のホームの寒さも心地よく感じられるものです。
北国の冬は家族を包むから
寒く乾燥した外気と、暖かく湿った家の中。寒さが厳しくなればなるほど、家の中では一家が肩を寄せ合い、家族の匂いに包まれることになります。学生は好きな子のことをぼんやり考えたり、テレビを見てケラケラ笑ったりしながら暖まるストーブやこたつの匂い。ペットがいるならペットの匂い、気配。赤ちゃんがいる家なら、ミルクやベビーパウダーやよだれかけの匂い、ほ乳便を消毒するために湧かしたお湯の蒸気や、おしっこの匂い。ストーブの上であたたまる甘酒や、いぶられるスルメや鮭とば。こたつの上のみかんの香り、その向こうで揺れる家族の顔。暖色の思い出。
・・・余計な事を言うなと言われるかもしれませんが、このサイトをお読みの皆さん! 特に、八戸出身の皆さんに言いたいのは、「帰省しようぜ!」の一言です。僕は学生の頃、お金が無くてなかなか帰省できませんでした。働きだして何年か経った今になってやっと、お金のことはとりあえず何とかなるようになって、帰省ができるようになりました。思うのは、もっと帰省していれば良かったな、という後悔です。
僕が帰って顔を見せるだけで、ばあちゃんが笑うんですよ。僕がいるだけで笑顔が生まれる。世の中は無数のエンターテイメントで満たされているのにも関わらず、です。これはちょっとした奇跡じゃなかろうかと思います。同じように、あなたが帰るだけで、地元は少しだけど、元気になるはずです。帰省する人が増えれば、地元は活性化するはずだと思います。
景気回復策としての「帰省」
地元を遠く離れて暮らすということを選んだ(僕を含む)人が地元を想うのなら、まずはシンプルな方法で、帰省から始めるべきではないかと考えます。そこで、ひとつ提案。突拍子も無い案だと思われるかもしれませんが・・・景気回復のための施策で「帰省の必要経費を補助」なんて政策はどうでしょう? 中央と地方の格差の是正・人やお金の流動性向上・士気向上といった効果が見込めるように感じられる良いアイデアだと思うんだけどなー。
自民が10兆円をIMFに拠出して世界からの信用と運用益(利子がついて帰ってくるお金です。マスコミのミスリーディングに注意!)を得る政策を実行したそばから、民主党がスッとぼけた提案をしてたりしますが、日本の国益を第一に考える麻生さんなら、「帰省の補助」みたいな話が出てもおかしくないかも?
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