『堀田』と八戸

とある友人から、漁師小屋が出てくるマンガを教わりました。ちょっと(というか、かなり)エッチなマンガで、山本直樹という人の『堀田』という作品なんですけど、内容はここで言うのは憚られるものの・・・漁師小屋がある風景が妙にリアルで、グッと来ます。さらには、方言もなにやら八戸弁と近い。

「うちに帰らねば」
「アトピーだった頃によく使ってたさ」

・・・なーんて台詞を読んでいると、ここは本気で八戸か、もしくは八戸に近い場所なんじゃないか? という気がして、早速調べてみると・・・作者の山本直樹さんは北海道は函館半島の最南端、福島町の出身とのこと。なるほど、八戸出身の僕がイメージする漁師小屋の風景とカブる部分が多いわけです。今回たまたま訪れた浜辺の漁師小屋を眺めながら、僕の青春時代には漁師小屋で女の子と会ったりなんてしたことは無かったけれど、そういう事をしてた同級生とかもいたのかなあ、今もそういう学生がいたりするのかなあ・・・なんて具合に、懐かしくも妙に複雑な気持ちになってしまいました。

今日の写真は昨日に引き続き、小さな漁港を囲むように点在する漁師小屋のひとつ・・・というか、漁師小屋跡といった感じですね。渋い色彩、デカダンな感じもするし、懐かしい感じもします。厳しい漁師の生活、冬を耐える景色、この風情、都会の人にも味わってもらいたいなあ。漁師小屋という日本で生まれたデカダンを、是非とも八戸で感じて欲しいと思います。

デカダン:dcadent(フランス):19世紀末に文学的な潮流として現れたデカダンスに属する動き。転じて、世紀末的な耽美的かつ虚無的な態度や、退廃的であることを意味する語として用いられる。デカダント。